2009年8月15日の毎日新聞ニュースによれば京都大ウイルス研究所の影山龍一郎教授と小林妙子助教らの研究グループがES細胞は「「Hes1」と呼ばれる細胞内のたんぱく質の増減によって筋肉や骨、もしくは神経などに分化することを解明しました。
京都大学の研究グループはマウスを使った実験で手を加えないES細胞は、筋肉などになる中胚葉や脳などの神経系細胞へ不規則に分化することを確認。また、胎児の体節形成に働くHes1を細胞内で増やすと中胚葉になりやすく、減らすと神経系細胞になりやすいことを突き止めました。Hes1を完全になくすと、ほぼ100%が神経系細胞になったそうです。
再生医療のカギとなるES細胞の移植や神経系領域への活用に効率的な神経系細胞の作成につながるのではと今回の発見は期待されています。
iPS細胞のところでも述べたとおりES細胞やiPS細胞の実用化にはリスクとしてガンになりやすい細胞ができてしまうことがあげられます。
狙ったとおりの(作りたい)種類の細胞を作れるようになればガン細胞化のリスクを減らし、再生医療、再生治療の実現化に大きく前進することは間違いありません。
脊椎損傷などの再生医療にまた一歩前進と言うところでしょうか。一日も早く実現できると良いですね。
参考リンク
京都大学ウイルス研究所